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【001】なんとなく好きな小説の冒頭

 

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https://marquetteeducator.wordpress.com/tag/literacy/

 

こんにちは、kanataです。

前回の記事を書きながら、

物語の世界にスーッと入っていける冒頭って大切だよなー、

どうやったらそんな風に書けるんだろう?って考えさせられた。


この記事では、

自分が素敵だと感じる小説の冒頭を集めてみる。

 

個人のメモ書きであると同時に、

小説を書きたい、魅力的な冒頭ってなんだろう?って考えている人や、

次に読む小説を探している人にとって少しでも参考になれば嬉しい。

 

 

ウソなのだ。

ここに書かれている物語は、途中からウソだ。

この手の話は、躍起になって全てを信じろと訴えるより、

ウソだとかそんな気がするだとか基本的には信じてないだとか、

そういう余白や逃げ場を作って語る方が逆に真実味を増す。

だからあの出来事を誰かに話す時、必ず前置きするようにしている。

今から話すことは、途中からウソだ、と。

彼女との上手な別れ方

 

 

私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。

どこのでも、どんなのでも、それが台所であれば

食事を作る場所であれば私はつらくない。

キッチン

 

 

職場を変わって四ヶ月が過ぎた。

正人くんとちゃんと付き合うようになって

四ヶ月が過ぎたということになる。

坂道の向こう

 

 

ドン、と誰かの肩が当たって、リズムが崩れた。

曲のテンポの波から外れた自分の体は、

光太郎の歌声が作り出す空間そのものから

ポンと押し出されてしまったようだ。

そのとたん、ライブハウスなんていう全く似合わない場所にいることを

誰かに見つけられた気がして、急に恥ずかしくなる。

何者

 

 

今は夏。彼女はそれを思い出す。

無表情なコンクリートで囲まれた部屋には、

景色の気配が届かなかった。

すべてがFになる

 

 

大学二年生の七月から、翌年の一月にかけて、

多崎つくるはほとんど死ぬことだけを考えて生きていた。

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

 

 

パンまずい。

声に出しそうになった。

舞台

 

 

(冒頭省略)改札口から続いて出て来た女子高校生が

危うく大沢に追突しそうになって、

「邪魔だよ、おじさん」と、ジロリとにらんで行く。

「ああ。ーーーごめんよ」

大学で、当節の若い女の子たちを教えているので、

こんなことでびっくりしない。口のきき方は乱暴でも、

気のいい子が多いということも、よく分かっていた。

哀しみの終着駅―怪異名所巡り〈3〉

 

 

友人の美々が「あいての男」から金を捲き上げる交渉に、

私もついていってくれ、というから、ついていくことにした。

言い寄る

 

 

 今みたいな時代、どんな思いであろうと、

強い感情をもてるのは幸せなことだと私は考えている。

何となく好き、何となく嫌い、何となく生きづらい、

そんな程度しか心を動かす余裕のない人々が多すぎる。

絆回廊: 新宿鮫10

 

 

居酒屋を始めるなら冬がいい。

米の研ぎ汁の中で白く透けていく大根の茹で

具合を確かめながら、美音は父の言葉を思い返す。

居酒屋ぼったくり

 

 

メモ(2016年6月10日):最初の一行、短くシンプルなものに

強く惹かれるものもあれば、最初の一行に特にグッとくるものはないけど、

最初の1ページで確実に物語の世界に入っていける感じがよい。

 

 

追記

 

猫がいた。

通りの先の、雑草が生い茂る空き地から、

とことこと出てきたところだった。

ポニーテール

 

 
ぼくの名前はお金に関係がある。
天気のいい日、お父さんが家から身をのり出し、
枝で地面に書いて、よく話してくれた。

 

 
あたしですか、あたしはこれから人を殺しにいくんです。
背後から聞こえてきた声がそう言った気がして、眠気が吹き飛んだ。
 
 
「男の人を、好きになったようだ」
「はひ?」
伯母のことばに、わたしは間の抜けた返事をした。

 

 

メモ(2016年7月3日):図書館の小説が置いてあるコーナーに行って、

パラパラと本をめくり、なんとなく好きな小説の冒頭をメモっていくのも面白い。

今の自分にとって良い感じの時間の過ごし方。だって楽しいんだもん。

 

素敵な冒頭って、

文体とか色んな違ったスタイルが

あるかもしれないけど、なんとなく気になる。

「あ、そう、別に私には関係ないし」とかではなく、

続き、次にどうなるのか気になってしまう。

 

 

 

これも面白い!

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